ー挿花に自身の出生を重ねる若菜は、花器の中へ自己存在を再定義するー
「心は巧みな華道家です。私の認識を目の前に挿けるのですから」
「心が華道家であるのなら、この世は空虚な花器のようですね」
鞍馬寺で心華の灯を吹き消し、貴船神社で自身を浄化した末、華道の精神を純一化させ、無窮から花を輪郭付ける様に、自己存在を再定義する。
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